インターネットを通じた副業が注目され、物販を始める個人が増加する中、「せどり」や「転売」という言葉を耳にする機会が増えたという方も多いのではないでしょうか。特に、「転売」という言葉は、「転売ヤー」という単語と共に広く知られ、悪いイメージがついて回ります。この記事では、「せどり」と「転売」の違いを解説し、それぞれがどのようなビジネスモデルを指すのか、どのような時に違法となり得るのかを紹介します。

これから物販を始めようと思っている方は、ぜひ参考にしてみて下さいね。

1. せどりとは?

「せどり」とは、主に書籍やゲーム、家電製品などの商品を低価格で仕入れ、他の市場で高値で販売して利益を得るビジネス手法です。例えば、メルカリで買ったものを楽天で売る、Amazonで買ったものをヤフオクで売る、量販店で買ったものをネットで売る…など、「売り場」を変えることで、相場の価格差を利益として上げる事が出来ます。

「せどり」とは、もともとは書籍の再販業者が行っていた商売が語源となっています。せどりの特徴は、商品を仕入れる際に市場価格をリサーチし、価格差を利用して利益を得る点にあります。

せどりの主な手法

  1. リサーチ: 商品の市場価格を調査し、利益が出るかどうかを判断します。
  2. 仕入れ: 実店舗やオンラインショップで商品を購入。
  3. 販売: 購入場所とは別の、オンライン上のプラットフォームで再販売します。

せどりは、初心者でも比較的始めやすく、需給バランスをリサーチした上で仕入れた商品をすぐに売却するので、在庫リスクが低いのが特徴です。また、商品知識がなくとも誰でも簡単に再販できる商品を使うことが多いので、多くの場合、商品知識も必要ありません。

しかし、相場の変化や市場の動向に常に敏感である必要があることや、利益率はかなり低いことが多いため、薄利多売になりがちという側面もあります。

2. 転売とは?

一方で「転売」は、広く「一般市場に出回っているものを購入し、再販すること」を指します。せどりは販売するプラットフォームを変え、相場の差で利益を上げるのに対し、本来は、自分が買ったものを他の人に再販する行為全てが「転売」に該当するとも言えます。

近年では、「転売屋」「転売ヤー」と言うと、限定商品やチケット、災害時の生活用品など、需要が高く供給が限られた商品を買い占め、高値で販売する人を指します。

転売は、大きな利益を得ることも可能ではありますが、法的リスクや、社会的な批判を受ける可能性も高くなります。

転売の主な手法

  1. 限定商品やイベントチケット等の購入: 需要が高い商品を店頭などで確保。
  2. 高値での再販売: 主にオークションサイトやSNSなどで販売。

転売は、大きな利益が期待できる反面、倫理的な問題や法律違反のリスクも伴います。

3. 転売が嫌われる理由

「転売」が嫌われる理由は、一般市場においてその商品を買いたがっている人が沢山いることが明らかであるにも関わらず、それを買い占めることで不利益を被る人が出てくるためです。特に、災害時の生活用品のように、買い求めやすい値段で安定して供給されることが望ましい商品の相場をつり上げてしまうことで、市場に悪影響を与えてしまうこともあります。

転売行為の一般消費者への影響

  • 価格の高騰: 限定商品の転売により、消費者は本来の価格よりも高い金額を支払わざるを得なくなる。
  • 品薄の加速: 転売目的で大量に購入されることで、一般の消費者が商品を手に入れられなくなる。

企業への影響

  • ブランドイメージの低下: 転売による価格の高騰が、企業のブランドイメージを損なうことがある。
  • 市場の歪み: 転売が横行することで、市場の健全な競争が阻害される。

これらの要因が、転売が嫌われる主な理由です。

「せどり」に関しては、市場に出回っているものを買い占めるというような性質はないため、転売ほどの悪いイメージはありませんが、ただ商品の売り場を変えるだけで利益を上げるという事に対し、公益性の低いビジネスと見られることもあるかも知れません。

しかし、「せどり」は、場合によっては需要の低いプラットフォームから需要のより高いプラットフォームに商品が移動することで、より需要のある消費者への貢献ともなりえます。

4. せどり・転売が違法になるケース

せどりや転売は、以下のようなケースでは違法とみなされることがあります。

古物商許可証を取得せずに中古品を販売する

中古品を仕入れて販売する場合は、法律で定められた「古物商許可証」を取得する必要があります。この許可証を持たずに中古品を販売することは違法です。特に、せどりでは中古の書籍やゲームを扱うこともあるため、そのような場合はこの許可証の取得が必須となります。

チケットを高額販売している

コンサートやスポーツイベントのチケットを購入し、それを高額で転売する行為は「チケット不正転売禁止法」により禁止されています。この法律は、転売目的でのチケット購入や、購入価格を大幅に超える金額での販売を取り締まるものです。違反した場合、罰金や懲役刑が科される可能性があります。

偽ブランド品などを販売している

偽ブランド品や模倣品を販売することは、商標法違反や著作権侵害にあたります。特に、インターネット上での取引は監視が強化されており、違反行為が発覚した場合、厳しい処罰が下されます。これは、せどりと転売のいずれにも該当するリスクです。

5. 迷惑をかけないビジネスをするためのポイント

せっかく物販ビジネスを行うのであれば、買い手に感謝してもらえるような事業にしたいですよね。せどりや転売を行う際に、迷惑をかけずにビジネスを進めるためには、いくつかのポイントを押さえることが大切です。

法律を遵守する

  • 古物商許可証の取得: 中古品を扱う場合は必ず許可証を取得しましょう。
  • チケットの転売に注意: 高額転売は禁止されているため、法を守ることが重要です。

倫理的な行動を心がける

  • 市場の健全性を保つ: 大量に商品を買い占める行為や、価格を過度に吊り上げることは避けましょう。
  • 消費者の利益を考慮する: 販売価格を適正に設定し、消費者にとってフェアな取引を心がけましょう。

資格や知識を身につける

  • 商品に関する知識を習得: 販売する商品に関する知識を身に着けることで、買い手により安心して買い物をしてもらうことができます。
  • 市場調査を怠らない: 常に市場の動向を把握し、適切な商品選定と価格設定を行いましょう。

6. まとめ

「転売」は、適切に行えば利益を得ることも可能ですが、違法行為や社会的な批判を招くリスクも伴います。

また、「せどり」は相場のリサーチを元に利益を上げるビジネスモデルですが、薄利多売になってしまいがちです。

消費者に貢献し、なおかつしっかりと利益を上げるためには、自分が扱う商品に関する知識を身に着け、どのように売ったらより買い手に喜んでもらえるか?をしっかりと押さえたビジネスを行うことで、より自分が販売する商品により付加価値を与え、市場を活性化させながら収益をしっかりと上げることも可能なのです。

買い手にいかに喜んでもらえるかをしっかり考えること。

これが、嫌われるビジネスとそうでないビジネスの1つの分かれ目となるかもしれませんね。

売り手も買い手も豊かになれるビジネスを目指しましょう。

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