副業や在宅の仕事として物販を検討する人にとっては、「せどり」や「転売」という言葉は聞き馴染みがあるかもしれません。
「せどり」と「転売」は、どちらも商品を仕入れて売る、という意味においては物販と同じ商売の仕組みです。
「ブックオフで仕入れた本をAmazonで売る」「限定スニーカーを定価で購入して高値で売る」──仕組みは単純で、誰でも挑戦できそうに見えます。
ですが実際には、仕入れた商品が売れ残ったり、思ったほど利益が出なかったり、ライバルが多すぎて価格競争に巻き込まれたりと、現実は甘くありません。数万円の小遣い稼ぎはできても、「生活を支える副業」まで育てられる人はほんの一握りです。
この記事では、せどり・転売の基本からメリット/デメリット、リアルな利益率シミュレーションまでを徹底的に解説します。副業として取り組む価値があるのかを冷静に判断できるように、一緒に掘り下げていきましょう。
1. せどり・転売とは?
せどりとは
「せどり」という言葉は、もともと古書店の業界用語でした。棚(せど)から本を取り出して仕入れ、別の本屋に売る──そこから派生して「せどり」と呼ばれるようになりました。現在では本だけでなく、家電やおもちゃ、フィギュア、ゲームソフトなどあらゆるジャンルに広がっています。
通常、物販というと、業者や決まった仕入れ先から商品を仕入れ、小売店やショッピングサイトで販売するビジネスモデルをイメージしますよね。
せどりの場合、個人向けの小売店で商品を購入し、それを別の小売店やショッピングサイト等で販売し、その相場の価格差で利益を得ます。
仕入れ先はブックオフ、ハードオフ、量販店のワゴンセールやアウトレット、最近ではネットショップやフリマアプリも一般的です。販売先はAmazonやメルカリ、ヤフオクなどが中心。つまり「安く仕入れて高く売る」というシンプルな行為を、ネットと物流の仕組みが拡張させたのが現代のせどりです。
転売とは
転売は、個人向けの小売店やショッピングサイトで商品を購入するという点ではせどりと同じですが、「一時的な需要の高騰」を狙うのが特徴です。コンサートチケット、限定スニーカー、人気アニメの限定グッズ、ゲーム機の新モデルなど、希少性のあるものを仕入れて、相場以上の高値で売ります。
せどりが販売場所ごとの「相場価格の差」を利用して利益を出すのに対し、転売の場合は限定商品を買占め、相場よりも高い値段で販売する傾向があります。限定商品などを狙うことが多いため、「どうしても欲しい」という買う側の心理を利用しているとも言えます。
利益率が50%を超えることもありますが、その瞬間を逃せば在庫リスクも大きい。さらに法規制やプラットフォーム規約により、そもそも許されないジャンルも存在します。
近年では限定販売の商品などをめぐって「転売ヤー」などと呼ばれる人たちの買占めが問題視されるなど、良くない印象を持つ人もいるでしょう。本当に欲しい人の購買機会を奪ったり、市場の適正価格を法外に上げるという点では、倫理的にも持続性にも問題のあるビジネスモデルと言えます。
2. せどり・転売のメリット

ここでは、せどりと転売をビジネスとして見た際のメリットをご紹介します。
少資金で始められる
「個人でも小さなリスクで試せる」という点では、せどりも転売も共通しています。数千円〜数万円の仕入れ資金で、本やゲームソフトを買い、Amazonやメルカリに出品してみる。数日後には売上が立つこともあり、「自分でも稼げるんだ」という感覚を得られます。投資や不動産のように何百万も必要ないため、副業初心者にとってハードルが低いビジネスモデルであることも事実です。
シンプルで分かりやすい
「安く仕入れて高く売る」という原理は直感的に理解できます。さらにスマホアプリやリサーチツールを使えば、仕入れ先で数分の検索をするだけで、Amazonやヤフオクでの相場が分かります。専門知識が不要で、すぐに成果を確認できることに魅力を感じる人は多いかもしれません。
成功体験を得やすい
最初の1,000円、3,000円でも「自分の力で稼げた」という感覚は大きなインパクトになります。会社員として給料をもらっている方はとくに、自分の働きが直接収入に結びついていると実感することは少ないですが、せどりでは行動したその分がダイレクトに成果に現れます。こうした小さな成功体験が、次のステップへのモチベーションになります。
ビジネス感覚を学べる
せどりも物販も、仮に商売として真剣に取り組んだ場合、商品選び、在庫管理、値付け、利益計算、顧客対応まで、一通りのビジネス要素を経験できます。大規模でなくても、商売の一連の流れを体験できるのは学びになると言えるかもしれません。
3. デメリットとリスク
ただし、せどりと転売にはデメリットやリスクもあります。
せどりは利益率が低い
せどりは、販売場所の相場の差を利用した商売です。といっても、ショッピングサイトごとの価格の差はそんなに大きくないことが多く、その利益の平均は新品せどりは良くて10%前後、中古せどりでようやく15〜20%ほどと言われています。送料や手数料を差し引けば実際の手取りはもっと減ります。たとえばAmazonで1万円の商品を売っても、利益はせいぜい1,000〜1,200円程度。仕入れや発送にかかる手間を考えると、効率が悪いと感じる人が多いのです。
転売は再現性が低い
転売は、とにかく限定商品などを狙って荒稼ぎをするという商売の仕方なので、再現性がかなり低いです。仮に高値のつく商品を沢山仕入れる事が出来たとしても、値崩れや在庫リスクが伴います。
在庫リスク
多くの商品を扱う場合、保管スペースが必要になる上、売れ残った在庫は資金を圧迫します。
シーズン商品やトレンド商品は特にリスクが高く、仕入れたときには儲かると思ったのに、数週間で値崩れすることもあります。部屋の一角がダンボールだらけになる……これはせどりや転売の経験者にとってよくある話です。
リピート客がつかない
当然と言えば当然ですが、せどりや転売の場合、同じ人からまたモノを買いたい!という需要は基本的にありません。
商売をするうえでリピート客がいることは、売り上げの安定に大きく貢献します。逆に、リピート客がつかないビジネスを続けるというのは、想像以上に体力も精神力も削られます。
規制リスク
チケット転売禁止法のように法律で禁止されている分野もあります。さらにAmazonやメルカリは規約変更を頻繁に行い、突然アカウント停止になるリスクも。プラットフォームに依存している以上、個人ではコントロールできないリスクが常につきまといます。
4. せどりの利益率シミュレーション

分かりやすく、数字をもとに毎月の作業イメージを考えてみましょう。せどりは、基本的に「儲かるモノを探して買う」商売なので、利益率は商品やタイミングによりかなり開きがあります。ただし、他の物販よりも基本的には利益率が低いことが多いので、利益率を仮に10%として計算してみましょう。
- 月商30万円 × 利益率10% = 利益3万円
お小遣いレベル。扱う商品の価格帯にもよりますが、1つ1万円程度の商品を願うとしても月に30個の仕入れと出品、販売が必要という事。毎日リサーチや出品作業をして得られる金額としては割に合わないと感じる人が多いです。 - 月商100万円 × 利益率10% = 利益10万円
売上は大きく見えますが、仕入れ・出品・発送で1日3〜4時間を消費することも。副業で続けると生活を圧迫します。 - 月商300万円 × 利益率12% = 利益36万円
生活費レベルの金額。ただしここまで来ると、倉庫や外注を駆使しなければ物理的に回せなくなることも。副業の域を超え、毎日かなりの作業量をこなす必要があります。
数字を見れば明らかなように、せどり・転売で安定した収入を得るのは簡単ではありません。
- 在庫が積み上がって資金繰りが苦しくなる
- 値下げ競争に巻き込まれて利益が出ない
- 生活リズムが崩れ、副業を続けられなくなる
のが、せどり・転売でつまずく典型パターンです。
特に副業サラリーマンの場合、仕入れに時間を取られ、家族との時間も削られてしまいます。やる気はあっても、長期的に続けていくのは想像以上に難しいのです。
5. まとめ:せどり・転売は入門で止まることが多い
転売はともかく、せどりは「物販の基礎を学ぶ入門編」としては悪くないのかもしれません。小資金で始められ、ビジネス感覚を体験できるからです。
しかし本気で「生活を支える副業」にしたいなら、構造的な弱点が目立ちます。
- 利益率が低い
- 参入障壁が低く価格競争が激しい
- リピーターがつかず、稼げば稼ぐほど作業量が多い
では、個人で始めるにあたって選ぶべきビジネスとは、どんなものでしょうか。実は、これらのデメリットに悩まされない物販があります。それが、eBay輸出です。
6. eBay輸出って何?
eBayは、世界で1.87億人以上のアクティブユーザーを抱えるショッピングサイト。海外では、Amazonと並んで有名なプラットフォームです。
実は、このeBayというショッピングサイトでは、日本の中古アイテムの需要がとてつもなく大きく、物販ビジネスとして魅力的な特徴をいくつも備えています。
- 高単価かつ利益率が高い
- 価格競争に巻き込まれない
- リピーターがつくので稼げば稼ぐほど作業が楽になる
- 資金回転が速い
- 消費税還付が使えるため確定申告後に仕入れ金額の一部が返ってくる
なぜ儲かるのか?どうしたら儲かるのか?という詳しい説明は、こちらの記事も参考にしてみて下さいね。
「せどりで思ったより稼げない」と感じた人こそ、次のステージとしてeBay輸出ビジネスを検討してみてはいかがでしょうか。個人でも世界を相手にできる数少ないチャンスが、目の前に広がっています。
脱サラ者を多数輩出しているeBay物販スクール「SUNSPIRITS」では、公式LINEより無料相談が可能です。eBay輸出ビジネスを始めてみたいと考えている人は、ぜひ一度相談してみて下さいね。
ただし!努力して人生を変える覚悟がある人のみです。
