元気があれば何でも出来る!!サンスピリッツ校長のこんさんこと李公熙(リ コンヒ)です。
僕は、多くの経営者や事業主の方とお話しする機会があります。
経営者の方に「会社はどうですか?」と聞くと、上手く行っている方は「お陰様で順調ですね」などのようにおっしゃいますが、上手くいっていない方は「どうにかやっております」のように言われるんですね。
どうにか、というのは、何とか・かろうじて生きてます、という事です。
さて、経営がうまく行っていない人の多くは、借入と返済を繰り返しながら「かろうじて首が繋がっている」状態で会社を動かしています。いわゆる、自転車操業という状態です。
なぜ自転車操業になってしまうのでしょうか?
それは、「ただ売れば儲かるんじゃないの?」というような、簡単な思考で商売を始めてしまうからです。
もちろん、商売を始める時の取っ掛かりは「稼げるようになりたい」「商売で大きく成功したい」、それでいいと思います。
ですが、いざ事業が始まったならば、運営というものをしなくてしなくてはいけません。会社の場合は経営をしなければいけません。
が、残念なことに、多くの方が商売の営み方や会社経営に関してド素人すぎるんです。
お金を回せない、うまく回せない、回し方がわからない。商品が売れても、なぜか儲かっていない。帳簿上では儲かってるはずなんだけど、赤字に転落している。
経営ができない方の多くは、「私、計算が苦手なんですよ」とか、「数字が駄目なんです」と仰るのですが、そこではないんです。
お金を「ほったらかし」にせず、きちんと管理をするということです。
大切なのは、売ることだけではありません。
売った後の管理もしっかりしていかないことには、お金っていうのは残っていかないし、増えていかないものです。
それを、数字が苦手だからという理由で逃げていたら、いつまでたっても儲かっているのか儲かってないのかすら把握できないわけです。きちんとお金の管理をせずに「大体こんなもんかな?」というどんぶり勘定をしてしまいます。
そうすると何が起きるでしょうか?
気が付くと、資金が足りない。支払が間に合わない。気付いたら赤字になっていた。
こういったことが起きます。
そして、自転車操業というのは、何らかの「借り入れ」から始まっていきます。
借り入れができない方の場合は、リボ払いです。
そして、いつしか自転車操業になってしまっているのです。
初めは「つい、うっかり」なんです。
うっかりなのですが、その最初の一歩から抜け出すことができない人がとても多い。それで結局経営が立ち行かなくなってしまった人を、僕は100人では収まらないほど見てきています。結果、行方をくらましてしまったような人もいます。
怖いですね。
かくいう僕も、自転車操業になったことがあります。しかし、今は自転車操業を抜け出して、いくつもの会社を順調に経営することが出来ています。
僕は物販スクールも経営していますので、物販を営む多くの受講生を抱えています。
物販は、先に仕入れを行い、それを販売する商売ですので、自転車操業に陥るリスクが大きいと言えます。そうならないよう、受講生には口酸っぱく指導をしています。
では、自転車操業にならないためには、抜け出すためには、どうしたら良いのでしょうか?
僕が今から解説するポイントを、しっかりとやっていくようにしましょう。
1.正確に支払を把握する
経営には、多くの場合経費が必要です。
では、あなたは来月と再来月に自分がいつ、いくらをどこに支払う必要があるのか把握しているでしょうか?
もし把握できていないのなら、すぐに確認しましょう。家賃の支払日、光熱費、物販であれば仕入れ、従業員への給与の支払、クレジットカードの支払、そして税金…すべて正確に把握しましょう。
では、その支払の中で、毎月必ず発生する固定費はいくらでしょうか?
あなたの事業を運営するのに、最低限必要な経費は毎月いくらでしょうか?
その金額が、あなたに必要な売上の最低ラインになります。
2.売上を予測する
経費の把握はできたでしょうか。
経費を支払うには、売上が必要です。来月入ってくる売上がいくらかは分かっていますか?
では、再来月はどうでしょう。
経営にかかる支払をきちんと行っていくためには、そのための売上が必要です。
来月、再来月、数か月後、半年後、一年後…
必要な支払を行うためには、将来の売上を予測しながら経営を行うことになります。
自転車操業に陥る人は、この売上の予測が決定的に下手なのです。全然根拠に基づいていない予測を勝手にしてしまったりします。だから、支払と売上のバランスが取れなくなるわけです。
「売上の予測なんてそんな簡単にできないよ」ですって?
業種にもよりますが、たいていの場合、売上の予測は可能です。
売上の中でも、80%以上の確率で上がるだろう売上、いわゆる固定売上と言われる部分は大体予測ができます。それをしっかり考えてみましょう。
まずは、今までの売上の統計を取ってみましょう。その中で、毎月売れているものを正確に把握しましょう。
飲食店であれば、顧客単価だけでなく、常連さんの割合や男女比率、天候による客足の違い、曜日、時間帯ごとの売上…などを事細かにチェックしていく必要があります。
そして、メニューです。メニューの中で売れているものを、感覚ではなくきちんと分析しましょう。
このようにしっかりとデータをとれば、来月の売上はおそらくこのくらいになるだろう、という予測は立てる事が出来ます。
3.売上を増やす
さて、売上の予測はしっかりとできましたか?
毎月の支払をしっかりとカバーできる売上は立っていますか?
立っていない場合は、経費削減か売上増大が必要です。売上に対して経費が多すぎるのであれば、どうしたら経費を減らすことができるか考えましょう。
では、売上を増やすにはどうしたら良いでしょうか?
例えば、毎月100万円売上が立ちそうなことが予測出来たら、それをどうやって伸ばすかを考える事が出来るようになります。
毎月100万円の売上を、いつまでにどのくらい増やしたいのか目標を立てましょう。
これも、適当な目標や現実離れした目標ではいけません。
たとえば、売上を倍にするならば、お店にその分のキャパシティがあるか、客単価を上げられるのか考えなければいけません。
物販であれば、売上を倍にするには、単純計算で仕入れも倍必要になりますよね。その資金はありますか?
3か月後に倍にするのは厳しいけれど、少しずつ売上を増やして、1年後に倍にすることならできそうだ。
このように、実現可能な目標を立てましょう。
目標を立てたら、それに向けた長期的/短期的な行動計画を立てていきます。
集客が必要なら、広告を打たなければいけないかもしれません。SNSで情報発信が必要かもしれません。
このように、正確にお金の流れを把握することで、売上の増大計画も立てる事が出来るようになります。
商売は、必ず入口ではなく出口から逆算して考えます。
必要な売上はいくらか?目指す売上はいくらか?ここが出口です。
では、そのために必要なアクションは何か?
こうして、経営計画を立てる事が出来るのです。これができないようでは、自転車操業は多分終わらないと思います。
商売はどれだけ視野を広く持って、どれだけ明確に周りが全部見えるか、自分のお店を客観的に見れるかというところが大事です。
そのためにも数字に弱いとは言わず、蓋をせずにちゃんと数字と向き合うべきです。
向き合っていくからこそ、現状がやっと分かります。そして、現状が分かるからこそ打開策が見えてきます。
そうすれば、そこから自転車操業脱出の第一歩が始まります。
逃げずに向き合ってみてくださいね。
それではまた。
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